坐骨神経痛 西宮市 女性 70代
【主訴】来院日の朝に腰をひねってから、右臀部から膝下の下腿にかけての強い痛みを感じる。ご紹介により来院。
痛みが強いため長時間の起立や歩行ができない。またベットで足を伸ばして仰向けになろうとすると主訴部が痛むため、横向きで治療を開始する。
【愁訴】慢性腰痛、他は省略
【治療1回目:6月10日】
右肝虚証として治療方針を立てる。
右太衝、左商陽、右豊隆、右光明の各ツボへ鍼をする。
左仙腸関節へ知熱灸(※骨盤のズレを整えるため)、肝兪と腎兪へ補鍼、委中下へお灸(※腰周囲の炎症を抑える)。
照海ー列缺へ奇経灸を行う。
【治療2回目:6月12日】
前回の治療後少し痛みの改善がみえたが、翌日は痛み戻る。
左太衝、左太谿、右豊隆へ鍼を行う。
背部に接触ほどの鍼を行い、照海ー列缺と外関ー臨泣に奇経灸を施術。
仰向けになれないほど坐骨が痛むために、整形外科での検査を勧める。
【治療3回目:6月14日】
CT検査で変形性腰椎症のため背骨の側湾から坐骨神経が起こっているとの診断。
痛み止めを飲んでも、歩行や仰向けで横になることが出来ない。
右太衝、右太谿、右豊隆、右光明に鍼を行う。
背部全体に接触ほどの鍼を行う。
【治療5回目:6月19日】
治療を重ねるたびに痛みが少しずつ緩和されてくる。
長時間の歩行はまだ辛い、少しづつ仰向けで横になることが出来るようになる。
前回と同様の治療を行う。腰部に点血灸をする。
【治療7回目:6月26日】
痛みが大きく軽減。買い物など近所へ出歩くことが出来るようになる。
治療中、仰向けになっていても臀部は痛みなし。痛み止も飲まずに日常の生活が送れる。
右曲泉、左商陽、右陥凹、右光明に鍼を行う。
【治療9回目:7月3日】
坐骨神経痛の症状は改善。
長時間の歩行をすると少し不安だが、通常の生活に戻ることが出来たとのこと。
前回とほぼ同様の治療を行う。
現在は再発防止のため週1回の治療を継続中です。
【治療家からひとこと】
初診時に両足の長さに差がありました。このことから骨盤のズレが慢性的に生じて、日常生活のうえで腰椎に負担がかかっていたことが今回の坐骨神経発症につながったと考えられます。毎回の鍼灸治療で骨盤と、体の状態を整えていくことで辛い痛みが改善してきました。
坐骨神経痛でもいろいろでヘルニアなど腰椎から起因するものは、改善に少し時間がかかります。また治療をしておかないと、再発・悪化しやすい坐骨神経痛もありますので、痛みを放っておかずに当院へご相談ください。